[フランス共和国]
製作者:プレイエル社
製作年:1845年
サイズ:全長203cm、幅129cm、高さ94cm
音域:C₁~a⁴、82鍵
このピアノは、ショパンが所有していた最後のピアノと同型のもので、ショパンが実際に愛した音を聴くことができる貴重なピアノです。製作年代の1845年は、ジョルジュ・サンドとの愛を育んでいた35歳のショパンが、ピアノ・ソナタ 作品58 ロ短調などの傑作を次々と生み出した時期です。ピアノ本体に配された「虎斑状」の模様は珍しく、当時の美しい調度芸術作品ともいえます。
ショパンがパリで終生愛用したプレイエル
ショパンの主要な作品である「24の前奏曲作品28」「ノクターン作品37の1ト短調」「ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調作品35」「幻想曲へ短調作品49」等をはじめ、多くの曲がプレイエル製のピアノで作られているといわれています。フランツ・リストは「ショパンは銀色のように美しく、いくらかベールのかかったような音の響きと、非常に弾きやすいタッチの故にプレイエルを好んだ」と語り、ショパン自身も「私は気分が良くて、自分の求めるものを得るための充分な心身の力のあるときにはプレイエルも弾く」と語ったと伝えられています。
本館展示中
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